チッー、大きく舌打ちをした透哉。 『司だけかよ、話が通じんのは。』 "美嘉が静香を傷つけた" と言い続ける透哉。 "そんな奴だと思っていなかった" "人の傷みの分かる人間だと思っていた" "過大評価していたらしいな" "身に覚えがない" と反論し続ける私。 こんな口喧嘩は別に珍しいことでも何でもない。 そうして、話は冒頭に戻る。