「妹よ」
「……」
「聞いてくれ」
「……」
「おい」
「……」
「藍子」
「……」
「おーい」
「……」
「藍子」
その呼び掛けで藍子がハッと顔を上げたのは、呼び掛けが耳元で行われた囁きだったから。
食べる手を止めた藍子は、二度パチパチと瞬きをして、スッと翡翠に目を向けると、「え? 何?」ときょとんとした表情で聞く。
とどのつまり藍子は本当に、翡翠の声が聞こえていなかったらしい。
「今日はいい天気になりそうだ」
「うん」
「なあ、どうだろう。天気がいい今日くらいは放課後の勉強を休んで心実と買い物にでも行ってみるのは」
「……ううん」
「金の事なら心配いらねえぞ? お兄ちゃんが出してやる」
「ううん」
「心実の事も心配ない。心実も行きたいって言ってる」
「……」
「聞いてくれ」
「……」
「おい」
「……」
「藍子」
「……」
「おーい」
「……」
「藍子」
その呼び掛けで藍子がハッと顔を上げたのは、呼び掛けが耳元で行われた囁きだったから。
食べる手を止めた藍子は、二度パチパチと瞬きをして、スッと翡翠に目を向けると、「え? 何?」ときょとんとした表情で聞く。
とどのつまり藍子は本当に、翡翠の声が聞こえていなかったらしい。
「今日はいい天気になりそうだ」
「うん」
「なあ、どうだろう。天気がいい今日くらいは放課後の勉強を休んで心実と買い物にでも行ってみるのは」
「……ううん」
「金の事なら心配いらねえぞ? お兄ちゃんが出してやる」
「ううん」
「心実の事も心配ない。心実も行きたいって言ってる」

