「カンナ、どういうことだ?またあの一家から連絡が入ったよ。カンナが駐車場に故意に炭をまき散らしたと言っている。それは本当なのか?」

久しぶりに帰ってきたパパ。

テレビを見ていたカンナからリモコンを奪うと、一方的にスイッチをオフにした。

仕方なくテレビからパパに視線を移す。

「勝手に消さないで、パパ」

「カンナ、ちゃんと話してくれ。また問題を起こしたのか?カンナはどうしてパパを困らせるようなことばかりするんだい?」

「別にー」

「別に、じゃないだろう」

「カンナ、悪くないもん。悪いのは美波ちゃんだよ。美波ちゃんがママとカンナが映ってる写真を燃やしたからやり返しただけ」

「ママの写真……?カンナ、持っていたのか?」

パパの表情が一瞬だけ、ひるむ。