イジメ返し3

しばらくすると、バーベキューはお開きになった。

『社長』と呼ばれていたおじさんが帰ると、そのあとに続くように他の人たちもゾロゾロと帰っていく。

あっという間に車は無くなり、残されたのは大量の簡易椅子と道路に散乱するゴミやたばこの吸い殻だった。

そのすべてを片づけ終わるまでに1時間はかかっただろう。

ヘトヘトだった。

とにかく美波の家族はカンナを奴隷のようにこきつかった。

ダメ出しを繰り返し、やり直しをさせる。

『ごみの仕分けがなってない』『もっときれいに油を拭きとれ』『休んでないでさっさと動け』

喉元まででかかった怒りの言葉をぐっと飲みこむ。

何の手伝いもせずに簡易椅子に座ったままスマホをいじっている美波は必死に耐えているカンナを見てクスクスと笑っていた。

「そのコンロで最後だから。私たちは家に荷物を運んだりしてるから、水につけておいて。間違っても火事にならないようにやっておいてよ」

美波の母親はそう念を押すと、両親揃って家の中に入っていった。

「美波ちゃん、これを片づけたらちゃんと写真返してね」

今だに炭が赤い炎をともない激しく燃えている。

網を取ると炭がむき出しになった。

炭の熱で顔をジリジリと焼かれているみたい。

こんなことまでさせるなんてと心の中で憤っていると、美波がコンロを挟んだ反対側に現れた。