イジメ返し3

必死に抵抗しようと口を固く閉じて、首を左右に振る。

「ちゃんと飲めよ!」

美波はカンナの鼻を手でつまみ息ができないようにし、強制的に口をこじ開けた。

目をつぶる。

呼吸が苦しくなり口を開けると、汚水が口の中に注ぎ込まれる。

「うっ……」

飲み込みたくなどない。必死に抵抗するものの、あまりの苦しさに息を吸い込む。

その瞬間、汚水が一気に喉の奥に流れ込みむせる。

「ゴホッゴホッ!!」

それでも美波は鼻から指を離さない。

まるで溺れているかのようだった。とにかく息が苦しく、両足をバタつかせる。

汚水を飲み込むことも吐き出すこともできない。

口ではおさまりきらなかった汚水は鼻まで逆流し、鼻腔に激しい痛みを伴う。

目を見開き、美波の腕を掴む。

苦しい。苦しくて仕方がない。

「ヤべ―!きったねぇーなー!」

美波はゲラゲラ笑う。ペットボトルの水がなくなると、今度は鼻と口を両方塞ぐ。

必死に意識を保とうとしても、徐々に意識が遠のいていく。

「――そろそろやめなって。この子、死ぬよ」

砂羽に止められた美波がカンナから手を離す。

「死んでもいいし。早く大好きなママのところに行けよ」

そんな美波の声と同時にカンナは意識を手放した。