イジメ返し3

「アンタにはもう用ないから、帰って」

シッシッと手でカンナを追っ払う仕草を見せる美波。

「ねぇ、洋服でも買いに行く?」

「いいね、あたし新しいバッグでも買おうかな」

2万を手に砂羽と楽しそうにお金の使い道を相談している。

翔平は少しだけ同情したようにカンナを見つめた。

グッと奥歯を噛みしめる。

美波は人間の心を持ち合わせていない。

自分が良ければ、他人がどんなに傷付こうと関係ない。

こんな仕打ちを平然とできるのがその証拠だ。

「それはおかしいよ。そのお金は美波ちゃんたちだけのお金じゃないでしょ?カンナをおとりにしておじさんからお金を巻き上げたんだから」

「……へぇ。意外」

美波は見下すような目でカンナを見つめる。

「アンタ、変わったんだね?昔は正義感丸出しだったくせに、巻き上げた金の取り分が欲しいなんて、ね」

クックッと喉を鳴らして笑う美波は悪魔のようだ。