イジメ返し3

悪口や無視はもちろん、それをクラス中の生徒に強要した。

『岩城里子としゃべった奴いたらそいつもハブるから』

みんな美波を恐れて里子から距離を置いた。

里子は孤独に押しつぶされそうになりながらも必死に学校に通っていた。

それをよく思うはずもない美波はありとあらゆる手段を使って里子を傷つけ、心も体もボロボロにした。

しばらくしてついに登校できなくなった里子に美波は追い打ちをかける。

悪友を誘い、里子の家に物を投げつけたり大声で傷付くようなことを叫んだ。

里子の家の前に友人の自転車を並べて出られないようにしたり、庭にゴミを投げ捨てたりもした。

学校から逃げても里子に心休まる場所なんてなかった。

すぐ目の前の家に美波は住んでいるんだから。

美波からのイジメにあっていると悟った里子の両親が抗議すると、美波の両親に返り討ちにあってしまったらしい。

『うちの美波がお前の家のガキをイジメたっていう証拠はあるのか!?』

『いい加減なこと抜かすんじゃねぇ!!俺のバッグには誰がついてると思ってるんだ!!』

そう言ってわざと騒音を立てたり、芝生に除草剤をまいたり、いやがらせを繰り返した。

結局、里子は家の中で首を吊って亡くなり、一人娘を失った里子の両親は廃人のようにやつれてしまったらしい。