イジメ返し3

手袋をつけて季節外れのタウンジャケットを羽織っている二人。

しかも、長靴まで履いている。

こいつら……うちに土足で上がり込むなんて!!

あまりの怒りに立ち上がろうとしたとき、ハッとする。

両手首と両足首は紐で幾重にも巻かれている。

「どういうつもりもなにもないわ。あなたが里子にしたことじゃない」

「……ハァ!?」

「もう全部知ってるのよ。あなたが里子に中学時代に何をしたのか。里子をどうやって傷付けたのか。どうやって死に追いやったのか。どうやって……里子の心を苦しめ、痛めつけ……そしてあの子をなぶり殺したのか」

「何言ってんのよ!?あれはもうついた話だから。学校でイジメはないって認定されたの。裁判でだってアンタたちは負けた。あたしがもし里子をイジメていたとして、それが原因で死に追いやったしてももう誰もあたしを裁けない。ていうか、自分たちが何やってるのかちゃんと分かってんの?前からヤバいとは思ってたけど、マジで頭おかしくなちゃったわけ?」

元エリート銀行マンとのほほんとしたぬるま湯につかった人生を歩むガーデニングとお菓子作りが趣味の典型的な主婦だった二人は今、あたしと両親を監禁している。

警察が踏み込めば、一発で逮捕されるようなことをしているのだ。

バカな奴ら。やるならこっそりやれよ。誰にもバレないように。

誰にも知られないように。悪知恵を働かせてずる賢く生きればいいじゃない。

あっ、そっか。それができないから今こんなことしてんだよね?

マジで惨めな奴ら。まっ、もうしばらくは付き合ってあげるのも悪くはない。