イジメ返し3

学校内では翔平の話と砂羽の噂話で持ち切りだった。

マスコミや近隣住民、それに学校関係者への対応で教師たちもバタバタと落ち着かない様子だ。

心身に不調をきたす生徒も現れたらしい。

スクールカウンセラーが常駐し、症状が激しい生徒には専門の心理臨床家や精神科医が対応に当たっている。

バカらしいことこの上ない。

同じ学校だからといって赤の他人が事件や事故に巻き込まれただけで精神的におかしくなる?

全く関係のない奴らが弱っている振りをして悲劇のヒロインぶっているんだろう。

自分の席に座ると、そばにいたクラスメイトから冷たい視線を投げかけられる。

「チッ、何見てんだよ!言いたいことあるなら言えば?」

そう叫ぶと、一人の生徒がスッと立ち上がりあたしの前まで歩み寄った。

「美波ちゃんって本当に極悪非道な人間だねぇ。彼氏と友達があんなことになってよーく平然とした顔でいられるねぇ~?」

「アンタこそ、よく平然とした顔でいられるね?極悪非道なのはどっちよ?どうせアンタが翔平も砂羽もハメたんでしょ?あたし、知ってるんだから。アンタがイジメ返しとかいうくだらないことやってんの」

今まではうまくいったかもしれない。

でも、今回は相手が悪かったね。あたしへのイジメ返しは成功するはずがない。

「えぇ~?何のこと~?」

「何企んでるか知らないけど、あたし、アンタのことなんてこれっぽっちも怖くないし、アンタに何されたってあたしは何にも感じないから」

「ふふっ、美波ちゃんらしいねぇ~!そうこなくちゃ!」

楽しそうに笑うカンナをジッと見つめる。