イジメ返し3

それからすぐにカンナは引っ越し、この街から姿を消した。

桃も親の仕事の都合でこの街を去っていった。

けれど、中学で桃が、そして高3でカンナがこの街へ戻ってきた。

『あぁ~、美波ちゃんだぁ~!久しぶりぃ~!元気だったぁ~?』

転校初日、あたしと目が合うなりカンナは満面の笑みを浮かべた。

カンナがこの学校へ転校してきたのは偶然ではない。

きっと必然だ。

その頃、『イジメ返し』という言葉を風の噂で知った。

イジメられた人間がイジメた人間にイジメ返しをする。

イジメた人間に今までされたこと以上の仕返しをするらしい。

そんなものは都市伝説ようなものだとあまり深く考えずにいたけれど、いくつかの学校では間違いなく不可解な出来事が頻繁に起こっていた。

SNSでの『謎の転校生』『美少女』というキーワード。

そのとき、ピンっと来た。転校してきた謎の転校生はカンナなのではないかと。

だとしたら、納得がいく。

カンナはあたしへイジメ返しをするつもりだろう。

カンナの母親を自殺へと追い込んだのはあたしやあたし達家族なのだから。