イジメ返し3

布団の上に投げたカバンを掴み上げてチャックを開ける。

「どこ…どこにあるの……!?」

なかなか見つからずにカバンを逆さまにして振ると、クラスメイトから盗んだチークのフタが開き、ブラシと粉が散らばる。

「あーーーもう!!」

そんなこともお構いなしにバッグを探す。けれど、どこにもない。

バッグを入れておいたショップ袋が見当たらないのだ。

「嘘でしょ……?学校にいる間に盗まれたの……?まさか……そんな……」

必死になって今日の出来事を回想する。

体育もあったし、移動教室の授業もあった。教室から離れたタイミングで取られた可能性も否定できない。

そのとき、ふいに思い出す。今朝、美波とケンカをしたことを。

『アンタ、あたしにそんなこと言ってタダで済むと思ってんの?』

美波のあの言葉。放課後、誰よりも先に教室を出て行った美波。

「あいつに盗まれたんだ……!!」

疑惑が確信に変わる。信じられない。友達からバッグを盗むなんて。

あたしはスマホを掴み、画面をタップした。

スマホを耳に当てながら呼び出し音に耳をすませる。

「――なんか用?」

電話越しの美波はめんどくさそうな声でそう尋ねた。