イジメ返し3

カフェに着き、運ばれてきたスイーツとコーヒーの写真を一通り撮った後、カンナと二人で写真を撮る。

何十回と角度を変えて撮る。

できるだけ自分の顔はカメラから離してカンナより小顔になるように。

何百枚と撮った写真の中に、一枚だけいい写真を見つけることができた。

カンナの映りが悪くて、あたしはそこそこ可愛く撮れている。

家に帰ってゆっくりアプリで加工すれば相当盛れるはずだ。

「あっ、そうそう。今朝話した嫌がらせしてきた相手のことなんだけどね~」

飲み終えたコーヒーカップを置くと、カンナが切り出した。

「もうすぐ見つかりそうだって。見つけたらどうしようかなぁ~。きっとカンナのこと知ってる子だよねっ!カンナのこと僻んでそんなことしたんだろうけど、惨めでバカだよねぇ~」

カンナの言葉に反応してしまう。

「惨めでバカ……?」

「その子ってきっとSNS中毒なんだと思う。カンナの方がフォロワーが多いからとかそういう理由で嫌がらせしてるんだと思うんだよね。カンナに勝てるわけないのにっ!」

カンナはイタズラをした子供のようにペロッと舌を出す。

「どういう意味?」

「カンナ、フォロワー買ってたの!1日で1万人もフォロワーが増えるわけないよ!いいね!だってお金で買えるんだよ~。それなのに、カンナと競い合おうとするなんてね!カンナ、SNSに投稿するのとかめんどくさくなっちゃってもうやめようと思ってたから本当は誹謗中傷されてもなんてことなかったんだけどねぇ」

「そうなんだ……?」

まさかカンナがフォロワーやいいね!をお金で買っていたなんて。

でも、よくよく考えれば1日で1万人もフォロワーが増えるなんてありえない。

チッ。もっと早く知っていればカンナとのアカウントの差に悩むことなんてなかたのに。

「でもその犯人、名前も顔も見せずに嫌がらせしてくるなんて卑怯だって思わない~?こういうのってネットイジメっていうんでしょ~?ネットで悪口言ってそれでカンナに勝った気になってるってことだもん。惨めだよ」

「まあ、そういう考え方もあるかもね」

引きつりそうになる頬を頬杖をつくふりをして必死に隠す。

「ていうかさ、犯人が分かったらどうするつもり……?」

「うーん、どうしようかなぁ。ちゃんと名乗り出て心を入れ替えて許してくれって謝罪してくれたら許してあげようかなぁ。カンナだって鬼じゃないもん」

「そうなの……?」

ゴクリと生唾を飲み込む。

ここでカンナに自分がやったと謝れば、すべてを許してくれるの……?

カンナの親がこの辺りでは有名な人物であることはみんな知っている。

お金だってある。この先、カンナと仲良くしていればあたしにだってたくさんの恩恵はある。

SNSでのし上がるためには友達だって踏み台にしなければならない。