イジメ返し3

「アンタ、カンナから3万盗んだのにあたしに黙ってたでしょ?自分だけ分け前多くするとか信じられない」

廊下の隅に移動すると、美波はあたしを睨み付けた。

「いや、だってさ………あたしがリスク冒して盗んだんだしちょっとくらい多くもらいたいって思うじゃん?美波は手を汚してないんだからさ」

「ハァ?それって約束違わない?アンタがその気なら、アンタがみんなの金盗んだって担任にバラすよ?」

「ちょっ、何それ!ひどくない!?」

「酷いのはあたしを裏切ったアンタだから。あたし、何か間違ってること言った?ねぇ、そうでしょ?あたしはアンタのこと信じてたのに。正直、幻滅したから」

美波は信じられないぐらい冷たい声であたしをなじった。

「ご、ごめんて……。ちょっと魔が差しちゃっただけだから」

「で、3万は?」

「昨日駅ビルで洋服買ったりしたから……ほとんど全部使っちゃった」

「ハァ!?マジで言ってんの?ふざけんなよ!」

美波はあたしの背中側にある壁を力任せに蹴りつけた。

正直、イラッとした。どうしてあたしが責められているのか分からない。

確かに美波を裏切ってカンナから盗んだお金のことを話さなかったことは悪かったと思ってる。

でも、美波は手を汚していない。お財布からお金を盗んだのはあたしだ。

あたしが動いたから美波はお金を楽に手にすることができたんだ。

あたしを捨て駒として使った美波があたしと同等の金銭を要求するのはおかしい。

「ていうか、あたし美波にキレられる筋合いないから」

あたしと美波は至近距離でにらみ合う。