イジメ返し3

家を出て駅ビルへ向かう。

ショーウインドウの中には今期の最新モデルのバッグがずらりと並べられている。

スパンコールが照明に照らされてきらりと輝く。

ほんの数時間前に更新された同じ高校生の女の子はこのバッグを悠然と肩にかかげ笑顔を浮かべていた。

値札には8万6000円と印字されている。

8万なんてない。

これから先も手に入る予定などない。

拳を固く握りしめる。欲しい。このバッグが。このバッグと一緒に写真を撮りたい。

最新号の雑誌に載っていたこのバッグをアップすればアクセス数は上がるはず。

フォロワーが増えるかも。いいね!がもっともらえるかも。

欲しい……。喉から手が出るほど欲しい。

ごくりと生唾を飲み込む。

小ぶりのバッグだし、ブレザーの中に押し込むことができるかもしれない。