イジメ返し3

「あれぇ?」

屋上の扉を開けて、ハッとする。

踊り場には翔平の姿があった。

翔平と向かい合うように立っていた眼鏡をかけた男の子。

震えるその手には二つ折りのメッシュの財布が握られている。

「お前、なんでこんなところにいるんだよ?」

翔平がカンナと桃ちゃんを交互に見つめる。

「桃ちゃん、ごめん~!先に教室に戻ってて~?」

「でも……」

「いいから、ねっ?カンナ、翔平君にお話があるの。桃ちゃんに聞かれたくない話だから、お願い」

桃ちゃんの背中を押す。

桃ちゃんは何度も振り返りながら、カンナに言われるまま階段を下りて行った。