【短】大ちゃん先輩はカッコ悪い!



「結佳が後輩で本当に良かった」



 お互いに雨に濡れて、それなのに赤くなって笑って、残念な姿。


 素敵なラブストーリーみたいにはなれないけれど、きっとこれくらいがちょうどいい。



「結佳」

「何ですか? 大ちゃん先輩」

「好き」

「わかりましたから。早く帰らないと風邪ひきます」

「つれないの」



 いつもの帰り道。


 元気になった大ちゃん先輩と、想いを抑え込まなくなったわたし。


 いつもの帰り道なのに、少しだけ違う。


 繋いだ手があたたかくて、照れくさくて、優しかった。



 END