【証言者 小学校の同級生A】





「お待たせしました。」


「お忙しいところすみません。
私、ニッポン新聞 社会部の江藤と申します。

お電話でお話した通り、

今日は谷口 カズマサについてお伺いしたくよろしくお願いします。」



まずは小学校の同級生Aと接触することに成功した。


彼が勤める会社近くの公園のベンチに座った所で早速話を聞く。


「びっくりしましたよ。
ニュースを見てどこかで見たことある名前と顔だと思ったら、谷口だったんですから。」


「Aさんは小学校時代、
谷口と仲は良かったですか?」


「そうですね。

何度か同じクラスになったことがあるので当時は結構喋りましたよ。

学区の違いで中学校は離れちゃいましたけど。」




・・・なんだと?


Aの口からさっそく私の誤算となる言葉が出てくる。

中学時代の谷口も一度に聞いてしまおうと思ったのに・・・。


小学校は同じで中学校は違うなんて学区の違いがあるのか。

・・・仕方ない。
中学時代は別の誰かにアポを取ろう。