砂浜に上がろうとしたら

「もぅちょっとそこにいて。」って言われて

胸元まで海に浸かってお留守番。

バスタオルを渡されて、やっと上がることができたの。

先生…相当心配してたんだぁ~。

唯なら大丈夫なのになぁ~

タオルを掛けてパラソルに行ったら、かき氷を片手に

寛いでる四人。

いいなぁ~。唯も買って来よう。

お財布を持って立ち上がろうとしたら

かき氷とコーヒーを持って、近づいて来る先生。

「はい、イチゴで良いんでしょ?ミルクもかけたよ。」

「うん、ありがとう。今買いに行こうとしてたの。」

「唯ちゃん、いいなぁ~」

「甘いねぇ~」

いつもは恥ずかしいからかいも、かき氷に夢中の唯には効かないよ!!

ご機嫌で食べてたら

"シャリ"って横から、氷の山が崩された。

「あぁ~!
先生、もう食べたらダメだからね!」

「何で??オレが買って来たのに??
唯ちゃん、ケチだねぇ~」

「違うよ??一回口をつけたから、スプーンを洗わないとダメなの。」

…………………………………。

「はぁ??」

驚く先生に

「あぁ~ダメダメ。
このお嬢ちゃんは、中々懐かないよ。」

「ジュースの回しのみや、お菓子のかじりっこも絶対しないから。」

「汚いって思うみたいだよ。」

「四人だってしてもらえないんだからぁ~」

海晴ちゃんは、ニヤニヤしながら

「まさか、先生もダメなんてねぇ~
彼氏、失格じゃん!」って…

夏苗ちゃんまで

「この調子だと……キスは、遠いねぇ~。頑張れ!」って

いらない言葉を言いながら、先生をバシバシ叩いてるし……

先生は…少しムッとした顔で

「マジで??」って聞いてくる。

「うん……。ごめんね。
親や尋ちゃんでもダメなの……。」

だからキスなんて、無理なんだもん………。

……先生だって"待つよ"って…言ってくれたのにな………