真っ赤な顔をして、リビングに戻ったら

ジィーっと見つめる八つの目。

無言の圧力で"何したの??"って訴えてる。

両手を顔の横に挙げて、ホールドアップのポーズを取った先生は

顔を左右に振って、『何もしてません!!』って答えた。

この四人がいてくれる間は…安心かなぁ~。

「手を出したらどうなるか、よ~く考えてから…行動してね!!」って

厳しい言葉を残して、帰って行った。

……気づけば……

賑やかだったリビングは…

大量の空き缶と疲れきった先生だけが、残ってた。

先生……

あんなに飲んだのに………酔ってなかったなぁ~

色々気を使い過ぎて……酔えなかったのかなぁ?

ちょっと可哀想に思いながら、残りの洗い物を済ませて

リビングに戻ると……

ソファーに頭をのせてスヤスヤ寝息をたててる先生。

…………疲れちゃったよね。

タオルケットをかけたんだけど……

やっぱり明日の朝辛いかなぁ~って思い直して

………起こすことにした。

「先生、風邪ひいちゃいますよ。
ベットに行って寝てくださ~い。」

優しく声をかけたくらいだと、全然起きない!

「起きないと置いてっちゃうよ~」

ちょっと揺すってもダメ。

オデコをペチペチ叩いてみたり、鼻をツンツンつついてみても

「う~ん………。」て、返事があるだけ。

酔っ払ってないって…思ってたけど……

やっぱり……酔ってるみたいだから………

う~ん。仕方ない!!

諦めて、カーペットの上に転がすことにした。

……痛かったら……ごめんなさい。って先に謝ってから…

………エイッ!!

思った以上に男の人って…… 重い……………

何回か頑張って……何とか床に転がすことに成功した。

枕は、頭だけでも持ち上げるのはムリだから…

体に、タオルケットをかけて……おしまい。

………寝顔……可愛い!

いつもしてもらってるから…

今日は唯が、頭ナデナデ……してあげるねっ!!

………ウトウト…ウト…ウ……すぅ~っ……おやすみ………。