漢江のほとりで待ってる


心配しているのは、弦一郎もだった。

慶太から、珉珠と結婚をする報告を受けてから、由弦のことが何より気がかりだった。

珉珠に気持ちを確認したら、それが由弦のため、互いのためというから何も言わず止めもしなかったが、由弦がいなくなったことで、不安は的中した。

思い詰めて、変なことを考えはしないだろうかと、最悪な結果さえ想像した。

まだ行方の分からない由弦を、あらゆる手段を使って探していた。

部下から報告を受ける度、

「まだ居所が分からないのか!!」

声を荒げることもあった。

記憶のないあの子の中に、青木君は生きている、そして惹かれている。

だから慶太と青木君の婚約は、由弦の心に深く傷を付けたに違いない。

慶太を止めるべきだったか、慶太は由弦の気持ちを分かっていて、あえて青木君と結婚することを選んだのか!?

そうなら慶太は何を考えているんだ!いや、慶太のことだから、ちゃんとわきまえもあるはずだ。

青木君は!?彼のためとか言っていたが、本当の所はどうなんだろうか!?

はぁ~分からない!しかし、報道の方向性が違ってきているようで、褒められると慶太は図に乗ってしまい、周りが見えなくなってしまう。
幼い頃からその癖があり、だから厳しく育てて来たはずが、今まさにそれが起こっている。

どうすべきか、何が最善か、父として、二人にしてやれることは何なのか、弦一郎は頭を抱えた。