「じゃぁどんなだ!付き添ってた青木さんにも、邪魔だ!自分が彼女だから、来る必要ないとか言ったんじゃないのか!!」
「ち、違う……」
「お前、結婚する前、高柳と付き合いながらも、すでに、元旦那とも被ってたんじゃないの!天秤にかけて、高柳は見込みなくなったんでポイしたんだろ?これ見よがしに?自分を諦めさせるために、わざわざあいつの誕生月に結婚式まで挙げて!とことこ傷付けておきながら、よくそんなことできるな!?都合いいんだよ神崎!また高柳を傷付けるんなら、お前マジで許さねぇからな!」
「より良い遺伝子、選ぼうって本能で女は嗅ぎ分けるの!」
「……!!開き直りですか!言いたかないけど、お前最低だな!サバサバあっさり系地でやってるつもりかしらないけど、ド勘違いもいいとこだぞ!人の痛みに寄り添えない人間は、幸せになんかなれねぇよ!お前、何で自分だけ幸せになれないんだろうとか、いつも思ってない?そんなことしてるからだよ!お前が傷付く度に高柳が傍にいてくれたの、当たり前のように思ってたろ?それが無くなって、惜しくなった!あつはお前の物じゃない!お前の所有物じゃないんだよ!もういい加減にしろよな!振り回すのはやめろ」
「はぁ~っ!相変わらずだよね!?一条君。でも今度は違うから。失ってみて初めて彼の大切さが分かったの!自分には彼が本当に必要なんだって!」
「それはお前が!だろ?高柳は違うと思うぞ?例え記憶が無くなっても、何か惹かれるって感情は変らないと思う。ホントはもう分かってんだろ?高柳と青木さんとの関係。見てて惹かれ合ってるって。だから、わざと引き離したんだろ?」
「……」



