漢江のほとりで待ってる



事故の連絡が、しばらくして一条の元に入った。

「……!!今なんて……」

一条の表情で尋常でないことを悟り、珉珠はそれが由弦に関して良くない知らせと直感した。

電話を切ったあと、一条は、

「高柳が、事故に遭って意識不明の重体だって」

それを聞いて、珉珠は血の気が引いて足元がぐらついた。それでも「自分がしっかりしないと!」と気持ちを奮い立たせていた。

急いで一条と共に病院へ駆けつけた。

また、父、弦一郎にも由弦の事故の知らせが入っていた。

先に珉珠達が駆け付けた時には、まだ由弦は手術中だった。

そのドアの側で座り込み、項垂れる椎名がいた。

珉珠は一直線に手術室の方へ向かい、まだ赤い「手術中」のランプの点く扉の前まで行き、中の由弦を気にした。

しばらく珉珠は落ち着かない様子で、その周りを歩き回った。

一条はそんな彼女に声も掛けられなかった。