漢江のほとりで待ってる



B.A.Bマーケティング部でも由弦のことを気にしていた。

「専務ちゃんとご飯食べてるかしら~」

そう心配するのは、甲斐だった。

その言葉に、首を縦に振りながら、側にいた仲里や部のメンバーも心配していた。

「しかし、まさか高柳先輩が盗作だなんて~尊敬してたのに、マジでショック!」

宇海が無意識に、みんながあえて触れない所に話題を出した。

「宇海君!それマジで言ってんの!!高柳専務がそんなことするわけないでしょ!近くで仕事する姿見てたんでしょ!一体高柳専務の何を見てたのよ!そんな側で一緒に仕事して来た仲間を信用できないなんて。あんたこそマジ最っ低!!」

宇海の言葉にぶち切れる仲里。

「そうですよ!専務がそんなことするわけありません~!!私~専務が絵を描いてる時とかずっと見てますけど、デザインするの好きなんだな~って頭悪い私でも分かりましたもん!!」

「甲斐さん、珍しくいい事言うじゃない」と仲里。

「確かにそうだろうけど、なら何で先輩は反論しないんですか!!ずっと黙ったままじゃないですか!本当にやってなかったら、無実を証明するでしょ!しないってことはどっか自分にやましいとこあるから……」

「あんたアホか!!この状況で言えるわけないでしょ!先手先手打って来るようなやり方をする相手に、わざわざ火の中に飛び込むようなことはしないでしょ!きっと高柳さん、何か考えてると思う。決定的な証拠を掴んでから反撃に出ると思う!だっておかしくない!?この相手の抜かりないやり方!」

「そうねぇ~。今の状況だと専務は不利ね。それをどうやって覆すか……今一番彼は辛いはずよ!それに、マーケティング部をここまで発展させてくれたのは紛れもなく高柳専務なんだから。私たちが信じなくてどうするの!!私たちに出来ることはこの部署を汚さないこと!高柳専務の無実を証明するには、私たち一人一人が頑張らないといけないの!だから、甲斐さんも宇海君も、新人だからって遠慮することないから、バンバン企画書出してちょうだい!いい案なら通すわ!バックアップもするわ!」

また突然現れた江南課長がみんなをなだめた。

「課長~!!」

仲里と甲斐は、江南の励ましに感動のあまり抱きついた。

この件依頼、周りが目を見張るほど、甲斐は人が変わったように仕事に打ち込んだ。