ドライヤーを持ったマリアを見て、ルイスはシーラを引き渡す。
対抗する元気が残っていないシーラはされるがままになっていた。
テレビを消して少し待つと、よたよたとリビングに戻ってシーラがソファーに座る。
それから、ぱたんと横になった。
「おい、大丈夫か?」
「眠ってらっしゃいますね」
マリアも戻り、その様子を見た。その通りで、シーラはすやすやと健やかな寝息をたてて眠っていた。
「毛布を持ってくる」
「では、私はランチの用意をしましょうね」
二階から毛布を持ってきて、シーラの身体にかける。
マリアがキッチンで鍋に火をかけた。



