首輪、いや手錠くらいかけておくべきだったか。 そんな自分の猫のように扱ったら、絶対に爪を立てられるのは知っているのに。 そう思わずにはいられない。 ラジオをつけると、城内は昨夜の雨で鎮火したらしい。 しかし、全ての建物に火が移り、王室までもが焼けたらしい。 王族の無事は確認されていない。 ルイスはシートは元の位置に戻して、ラジオのチャンネルを変えた。 「冷た……!」 車を出てふらついていると、川を見つけた。水面に光が反射して美しい。 久しぶりに眩しいものを見て、シーラは心が躍った。