それから、ひとつ思い出したことを口に出す。
「そういえば、何でお前の牢屋のベッドに火がついてたんだ?」
仕方ないのでシーラもそれを取り出して食べる。その疑問に返答した。
「私が吸ってた煙草がシーツに落ちたの」
事実を曲げた。というのも、本当のことを言ったらルイスが煩いと思ったからだ。
「煙草吸ってたのか?」
「最期に吸わせてくれるって言ってたから。最期にはならなかったわね」
簡単に肩を竦める。ルイスは窓に叩きつけられる雫が流れていくのを見た。
「ルイス、起きてる?」
「次は何だ」
シーラに背中を向けて眠ろうとしたルイスから返事が聞こえる。



