シェヘラザード、静かにお休み


祟られたら困る、だなんて思ったことは無かった。
ただ、少しは思うことがあるかもしれない、と心の中で思う。

「特に髪の毛とか渡すなよ」

「髪?」

「西の方では髪の毛を使って呪いをかける方法があるらしい」

それは恐ろしい。ジャックは暇そうに首を回す。

「……今、処刑日決まったって言ったか?」

「ああ、明後日だって」

「そうか」

がしっと大柄なジャックがルイスの首に腕を回した。

「一回くらい寝とけば良かったか?」

「馬鹿か」

「チャンスは明日も……って、あ!」

いきなり大きな声を出したジャックの肩を掴む。煩い、と声を出す。