シェヘラザード、静かにお休み


誰かの一部となる。

「楽しむことと、楽しませることは同義だった。でも、楽しませることと儲かるのは、同義じゃなかった」

「よくある話だろ、そんなの」

「そう、よくある話なの」

光の落ちる先を見た。シーラはかつて仲間だった踊り子のことを思い出していた。

「やりたいことをやって金を貰える人間なんて一部だけだ。子供のお前には分からないだろうけど」

ルイスは説教くさいことを言ってしまった。

しかし、シーラは微笑んでいる。

「ルイス、踊ってみて」

「は?」

「面白い話もできないし、踊りもできないなんて、ルイスが本当にやりたいことって何なの?」