シェヘラザード、静かにお休み


踊り子は、村で一番の踊り子だった。

その村で踊り子を知らない者はいない程だ。しかし、ある日踊り子は踊るのを辞めてしまった。

村人は尋ねた。どうして踊らないのか、と。

踊り子はこう答えた。

『金にならないことはしたくない』と。


「……それは笑い話なのか?」

「ルイスはきっと良い家柄の出なのね」

高い身長、艶のある髪色、なかなかハンサムな顔、綺麗な洋服。

シーラはそれを眺めて壁に背中をつけた。ごつごつとした罅が肌に馴染む。

朽ちた身体は自然に還る。

腐って土になり、それは養分になり、誰かの体内に運ばれる。