シェヘラザード、静かにお休み


十分強い、と周りの大人たちはアメリアに言うだろう。

頑張っている、よくやっている、これ以上とない。

「それで、もっとこの国を豊かにしたい」

アメリアが言っているのは資源の話ではないのだ。

王都が滅んでも、他人事のように見守っていた国民。
そこから声を上げた国民。
革命を起こした国民。

「応援してるわ」

「はい、ありがとうございます」

「何かあったら言って。高い報酬と交換で請け負うから」

笑ったシーラに、アメリアも笑う。
その後ろで、イーサンも少し、笑った気配がした。

城の周りはすっかり暑い季節を通り越し、涼しくなっている。