牢屋生活は3日も続かなかった。

「証拠もなく牢屋に入れるのは無理があります。それに私、そんなに暇じゃないんです」

「酷いわ。一ヶ月前は王女様の泣き言をたくさん聞いてあげたじゃない」

「そんなに泣き言言ってませんよ!?」

檻を挟んで二人は話した。勿論、シーラが元居た牢屋は瓦礫の下になってしまったので、新しく綺麗になり警備も万全な牢屋へと入っていた。

「でも、どうしてこんな約束……」

『次期女王にひとつお願いがあるのだけれど、すべてが終わったら、私をもう一度牢屋へ戻してもらえない?』

あのとき、シーラはそう願った。