女は止めようと口を開きかけた。
そこでシーラが手を上げる。何か、とオリバーが視線で尋ねた。
「でもその賭けは不公平だわ、そして貴方にとっても不利なことがある」
「例えば?」
「話がまとまるタイミングは、貴方が一方的に決めることが出来る。私は確かに"説得"を試みるつもりだけれど、話がまとまる時は貴方が折れるときよ」
ふむ、とオリバーは頷く。
「そして、この賭けには貴方が死ぬ確率がある。賭けるのは私の命"だけ"じゃないわ、貴方の命もよ」
女は口を開いた。
「口を挟ませて頂きます。お二人とも、おやめください」



