シーラは立ち上がり、女の顔を見る。考えていた通り、それはマイケルの屋敷にいた若いメイドだった。
「あら、御存じだったのなら何よりだわ。初めまして、私はシーラ・リスター」
「……これはサプライズなんだよな? 間違えたとかではなくて」
「……申し訳ありません」
この混乱している中、身分を証明するものなんてあるわけもなく。
しかし、オリバーはシーラのことを知っていた。これは好都合である。
そして、この話し合いが出来る場へ自動的に連れてきてもらえたことも幸運と言えよう。
ルイスたちより早く着いちゃったわ。



