玄関の外に出たマリアに頭を下げる。
「どうしたんですか、急に」
「シーラを連れて来ると、約束したのに」
「これから迎えに行くんでしょう。それに、まだ任務は終わってません」
確かに、アメリアたちを城に連れて行くのはこれから。
そして、話をつけるのもこれからだ。
しかし、シーラが殺されてしまっていたら、何も始まらない。
シーラがいないだけで無計画になってしまうこの計画に、三人は乗っかっているのだ。
例え泥船であろうと。
マリアは俯くルイスの手を握り、目を閉じる。
「大丈夫です。人は簡単には死にません、それにシーラさんも悪運強い方なんじゃないですか?」



