アメリアは声を潜めて、頬に赤くさせながら答えた。
「ガーターベルトです。外したときは覚えていたんですけど、つけようと思ったらなくて、後で探そうと思ったら忘れたままで……」
「王女様って……馬鹿なの?」
「返す言葉もありません」
確かにそれはイーサンとはいえ、男性に探してもらうには気が引けるだろう。
シーラは肩を竦めて請け負った。
「お前が行くなら、俺も行く」
ルイスがついて来ようとしたので、「五分経っても戻らなかったら来て」と言い放ち、屋敷の方へ小走りして行った。
チャイムを押すとマイケルが扉を開けてくれた。
その時点で可笑しいと気付くべきだった。



