ブラウンの長い髪と、青い瞳、白い肌。 アメリアはシーラの素性を知ったことによる驚きより、納得の方が大きかった。 だから、あまり好かれていなかったのだ。 白く、細い指の揃うその手を見る。 「王族のことは好きにはならないけれど、貴方のことを信じます。物語上のお姫様みたいに我儘でもなかったし」 「……本の読み過ぎよ」 「あら、誰が読書家ですって?」 誰もそんなことは言っていない。 アメリアが苦笑し、イーサンが肩を竦める気配がした。 「貴方のこと、本当を言うと、少し怖かったの」