扉の前に立っていたイーサンがそれを聞いて、少し視線を落とした。 「これ以上、犠牲を出すのは嫌です。もうこんな思いをする人なんて、増えなくて良い……」 それは覚悟を示していた。 シーラは頷く。 そして、手を差し出す。 「初めまして、私の名前はシーラ・リスター。王女様は知らなかったようだけれど、革命を起こして失敗して、囚人だった。処刑を前にして脱獄に成功したの、そしてルイスとここまで来た」 アメリア王女は顔を上げた。 「革命家からは一転、今の革命家と話をつける交渉屋を引き受けております」