どこかって、どこだ。
シーラが革命家として活動していたことは城内以外に広まっていない。

処刑の前に革命が起こったからだ。そこで広く知られる予定だったのだろう。

「マイケルの家は牧場を営んでいた。城や中心部のことにはあまり頓着が無いんだろう」

「牧場、良いわね」

柔らかいシーラの声に、ルイスの視線が向く。

思えば、シーラはルイスの別荘で庭を耕していた。元は畑だった場所を見事に復活させていたのだ。

思えば、牢屋の中でシーラは植物を呼んでいた。
あれが魔法なのか、それともルイスの幻覚なのかは未だ分からないが。