シェヘラザード、静かにお休み


あっさりとそう言った。そして、腕を解いた。

「王女様が出来るくらいまでは教えて欲しいわ。骨格の違いがあるかもしれないけれど、出来るところまでで良いから」

イーサンは立ち上がり、了承した。
そして、短い時間での稽古が始まった。

「雨が降ってきた。中止だ」

嵐の合間。
パラパラと頬に雨粒が当たる。

この嵐はまだ続くのだろうか。

イーサンに続き、ずぶ濡れになる前に軒先へ入った。流石に人の家を汚してはまずい。

雨粒を玄関先で払う。

「今もないのか?」

徐に尋ねられて、シーラは顔を上げた。青い瞳にイーサンが映る。