シェヘラザード、静かにお休み


すぐに行動したのはシーラとアメリアだった。

「お互い慣れている二人で居た方が良いわね」

「イーサン、こっちの部屋を使わせてもらいましょう」

各々部屋の扉を開ける。
それにきちんと従ったのだった。




部屋に入ってすぐ、シーラとルイスは隅々まで調べる。

隣の部屋でもイーサンが同じことを行っているだろう。

「何も無いわねえ」

「ああ、でも何か違和感がある」

窓の外は雨だが、シーラはそれを開けようとした。
しかし、鍵が錆びていて固くなっている。

それを見たルイスが力を込めて窓を開ければ、雨が吹き込んできた。