シェヘラザード、静かにお休み


そこで雨が酷くなってきた。
シーラは窓の外にアメリアとイーサンを見た。

しかし、隣の車を警戒して木の後ろから出てこない。

「これから酷い嵐だぞ。今から本家に行くんじゃ危ない、とりあえずうちに来いよ」

もしかして、とルイスとシーラは同じことを思った。

「あの屋敷、マイケルの?」

「ああ、そうだ」

「もう二人増える。それでも良いか?」

ルイスもその気配を察知していたらしい。シーラの方を見る。

静かに頷いた。




「マイケルは俺の幼馴染、エミリーの旦那」

ハンドルを操作しながらルイスは話した。