シェヘラザード、静かにお休み


「貴方は王族の生き残りだ。貴方の遺体が出ないこともオリバーは気付いているでしょう」

「そう……なのかしら」

「ええ、絶対にオリバーは貴方と話をしたがる」

アメリアは少しだけ顔を強張らせた。

そのことに関して、ルイスとシーラの意見は一致していた。
オリバーは革命を成功させた。そのカリスマ性と、人をまとめ上げる力。

暴動で治まったものが、会話でひっくり返るのか?

それは誰にも分からない。

「……覚悟は決まってます」

国民の為に生きることは出来ないかもしれない。
でも、これ以上暴動が起きるのは止めたい。

自分に止められるのならば。