夜の見張りは牢屋の外に付けられている。
シーラは退屈だと思いながらベッドに仰向けになっていた。
月明りの射し込む窓の方を見る。そこにガラスは張られておらず、今の時期は良いが、冬は辛いだろうと考えてしまう。
息を細く吐く。吸う。
ここに入って、シーラは自分の細胞が死んでいくのを感じていた。
爪の先、髪の先、睫毛の先から。
だからと言って、ここで今、シーツを使って首を吊れば良いわけではないことは分かっている。
顔を固い枕に付ける。泣く程悲しいことなんて起きていない。
その顔は薄く笑っていた。
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