話したのは、マリアに話したような当たり障りのないシーラとルイスの出会いとここまでの経緯。

ルイスの泊まった宿で、三人は集まっていた。

シーラはあのまま仕事に戻ったのだ。どちらが本業か分からない。

「ご無事で何よりです。よくあの爆発から逃げられましたね」

「逃げたというより、悪運が強かっただけです。家族はみんな要塞に入っていましたが、わたしは王室にいました……それで……」

少し涙ぐむアメリアを見て、「思い出させて悪いな」という気持ちと共に「王族も家族というのだな」という関心が生まれた。ルイスは頭を振る。少し思考がシーラに似てきた気がする。