大きく欠伸をしても、咎める人がいない。

短期間の住み込みで働かせてもらうことは了承されたものの、住む場所の整備がまだだったらしく、シーラは物置のような部屋で寝泊まりすることになった。

鍵もきちんと閉まるし、特に気にすることはない。
ベッドでぐっすり眠ることもできた。

本棚がなくとも、ローウェンの別荘から持ち出した本をテーブルに積んだ。

シーラは被っていたキャップを取る。それを窓辺へ掛けて、カーテンをきっちり閉めた。

それから、ベッドに倒れ込むようにして寝転がる。

長い一日だった。