とりあえず闇医者を訪ねたが、やはり何も情報は得られなかった。 「……手詰まりだ」 「嘘を吐いてる感じはなかったわね」 「王女はまだ十代だ。顔を変えるという線はないか」 「綺麗な顔をしてるなら尚更」 隣を歩いていたシーラが急に消えた。すぐに気付いたルイスが立ち止まり、振り向く。 店の前で何かを見つけたらしいシーラ。 まさか二人の姿か、とルイスは早足にシーラの近くへと寄った。 「今ってバニラ高いのね」 それは氷菓屋。並んだジェラートの値段を見てシーラが感想を述べる。