そこには公にされている情報と、恐らく側近にしか分からない情報のどちらもが記載されていた。

「ルイスの家はどこまで権力が使い放題なの?」

「どういう意味かわからない」

「貴方にかかったら、誰でも簡単に社会的にぷちっと出来そうね」

ぷちっと、の意味をルイスは考えた。シーラはそれに構わず資料を後ろの席に置く。

アメリア王女、一人娘、17歳。
表向きは気品の良いお嬢様として通っているが、剣術や護身術、また銃の扱いにも手慣れている。

衛兵泣かせの王女様だったらしい。

そして、あの城に住まう王族の中で唯一、王女だけが貧富の格差をなくす為の運動に加担していた。