少し顔を顰めたのをルイスは見逃さなかった。
「何か不満が?」
「いいえ、別に。ただ贈り物というのは、その男の歴代の女の趣味がよく分かるなあと改めて実感しただけよ」
肩を竦めてシーラは答える。
本家へ行って帰るときに街へ行って買ってきたシーラの為の洋服は、殆どブランド物だった。
一般庶民の生活をしていたシーラでも分かるようなブランド名の箱が積み上がっている。
「何が言いたい」
「つまりマリアさんが私たちを見てただの友人だと言うのも分かるわって話」
全ての箱を一応開けて、着やすそうな洋服を選んだ。
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