活き活きと喋り出したシーラを見つめ、ルイスは小さく溜息を吐く。
「ルイスの好きな食べ物は何?」
「さあな」
「殿方は肉が好みだと聞くけれど、その通りじゃないと私は思ってるの。真実それってどうなの?」
「好きな人間も嫌いな人間もいるんじゃないか? 女性でも肉が好きな人間は居るだろ」
その答えを、シーラは好んだ。
十人十色、この言葉はもっと世の中に浸透した方が良いと思うのだ。
ルイスはシーラの瞳がきらりと光ったのが分かった。ここ数日、何時間も一緒にいる。そのくらいの変化に気付くことくらいはお手の物。



