「私にとっても、ここでルイスのお母さんに会って挨拶するよりも知られてからの方がやりやすいです」
ルイスはその言葉を心強く思った。
「そんなことよりも、私は王女捜しの方が心配よ。目撃情報はあったけれど、今もそこへ潜んでいるかどうかなんてわからないじゃない」
そんなことで済まされたことに反論がないでも無いが。
「王女が身を隠せる場所はそう多くはない。見つけても連れて来られるかどうかの方が重要になってくる」
「執事が傍にいるのよね。そんなに強者なの?」
マリアがそれを聞いて静かに眉を顰めた。
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